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匙男のこと

あんまり評判よくないので、今日自分でプレイしてみました。

構成が悪いとか言われたけど……特に問題はないと思うし……リエスが爪を噛んで始まって爪を噛んで終わる。ちょっと書きすぎてる部分もあるけど、『ナイトスイミング』と比べるとまだマシだと思います。

いつもの書き方と違うからかなぁ……いつもなら話を書いて、それで終わりというところを、もう一段、冒険者でない普通の人を出して、その人の問題が浮かび上がってくるという構造になってるから、伝わり難いのでしょうか。ううむ。

文はずっと緻密になっていると思うから、文が問題ではないと思うし、三人称の書き口にして少しぎこちない部分もあるけど、他のシナリオに比べて特に劣っているところもないと思うし。

最近冒険してなかったから、冒険者に対する愛が欠けていたのかな。

私としては結構気に入ってるシナリオなんだけど、他の人気のある私の作品と比べてどこが欠けているのか分かりません。うーん。うーん。
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コメント

非公開コメント

読み手として

一個人の感想です。

リエスの話があろうがなかろうが、匙男の話に全く関わりない点だと思います。
リエスにも何やら問題があるのかもしれませんが、さわり程度で全く関わってきません。にも拘らず、匙男の話に入るまでが非常に長い(最終原稿見る限りではほぼ半分もある)ため、冒険者とリエスの話に置ける比重がアンバランスに感じます。
最初から読んでいくとリエス中心で話が進むように見えて、リエス自体の話は全然進んでいません。もっと言えば話の前半がリエスの自己紹介で後半が(リエスとは関わりのない)本題となっているので、最後まで読むと、だからリエスは何?と読み手からすれば、登場した意味も良く分からないのです。

>>もう一段、冒険者でない普通の人を出して、その人の問題が浮かび上がってくるという構造になってるから、伝わり難いのでしょうか。

誰の問題でしょうか?冒険者?リエス?
冒険者だと思いますが、リエスなら完全に失敗ではないでしょうか。
あと、このシナリオでは匙男の部分は完全に冒険者の回想ですので、第三者との間だろうが、一人物思いに耽っていようが同じだと思います。

批判ばっかりのようですが、私はjim氏の作品の中でも一番お気に入りです。それ故に色々思うのかもしれませんが。

もう一度いいますが、一個人の感想です。
これからも頑張ってください。
楽しみにしています。

Re: 読み手として

茄子さま、コメントありがとうございます。

やっぱり、じゃあ、失敗作ということになるんでしょうね。一度トライしてうまくいかないアイデアはちょっとやそっとじゃ直せないということでしょう。

私は、実を言うと、もう冒険者に関して書くべきことがないなぁと考えていて、もっといろんな人を創造してみたかったんです。これは以前に作った『サイレン』というシナリオからずっと考えてきたことです。つまり……リエスが書きたくて書いたんです。でも、失敗でしたね。

……このシナリオが好きと仰っていただいて、ありがとうございます。それでは茄子さんはこのシナリオのどの部分が好きなのでしょうか。それから、あなたが書き手だったとして、どう書きますか?

サイレンはNPCメインの話で上手くまとまっていた思います。リエスメインならリエスの話を書けばよいのでは。話の比重と文章の量があってなかっただけだと思います。

>>シナリオのどの部分が好きなのでしょうか。

匙男の話が好きです。リエスが何かしらの感慨を持ったことは分かりますが、別にリエスでなくとも良いわけですし。

>>書き手だったとして、どう書きますか?

残念ながら、物書きではありませんが

「匙男に会った日はじめじめしていた。」から始めます。
回想の最後に
「話が進むにつれて#Mはリエスに語っているということを忘れてしまったようだった。」とあるので把握できますし
リエスの話はまた別の話ということで。
リエス役は他のPCを入れるか、友人と書いて詳細を一切書かないかです。

文章書くほうではないので参考にはならないでしょうけど。

Re: タイトルなし

ちょっと書き直してみようかなって気持ちになってます。率直なご意見ありがとうございます。

しつこいようですみませんが、匙男の話のどこがポイントだと感じますか? 匙男の話が面白いと言うのは、私もそう思います。そうじゃなかったら書きませんものね。それで、その……どこが面白いと感じる点なのでしょうか。そしてそれが何故面白いのでしょうか。そこが重要なんです。もしよろしければ、お聞かせくださいませんか?

サイレンのことを書くと、この匙男は構造がサイレンと逆なんです。サイレンは隙間が多い文章になっていて、少しねじを緩めてもそれほど全体に影響が出ないように私は感じます。だから、書くのはそれほど苦痛じゃなかったんです。でも、この匙男は、何ていうか……他のシナリオと比べて、別格に難しかったんです。書くのが。だから、それがなぜか、知りたいんです。

リエスのことを書くと、彼女は譲れません。書き直すにしても彼女を中心に書き直します。どうしてかと言うと、冒険者の回想部分だけで完結させてしまうと、今までのシナリオと同じになってしまうからです。それは嫌なんです。

僕は「匙男」は好きです。

物語の深みという点で、他のjimさんのシナリオの中でも高い位置にあると思います。匙男では、jimさんのシナリオに特徴的な「冒険者の独り言」だけでなく、一般人リエスから見た冒険者の「姿」が描かれています。それがリエスという人間と冒険者の双方の姿を浮き彫りにし、いっそう物語に深みを与えていると思います。

個人的には問題はないと思います。僕は「やはりこの人(jimさん)はすごいな」と感心してしまいました。以前の作品ほどに人気がないのは、恐らく読み手がjimさんに求めるもの、あるいは「jimの作品とはかくがごときものである」という見解が、裏切られたためではないでしょうか。僕にはただそれだけのことに思えます。

>>匙男の話のどこがポイントだと感じますか?
正確な意味が分かりかねますが、この話のポイントは
匙男が野生の名前の話をする。
否定しながらも半ば野生に心を囚われている冒険者。
それを見て不安になるリエス。
というところではないのですか。あらすじそのものですが、jim氏の描いているポイントと上記が異なっているなら、前提から読み取れてないことになりますが。
「jimの作品とはかくがごときものである」とか他の方は存じませんが、私には良くも悪くもjim氏の作品だなぁと感じました。ただ「冒険者の回想部分だけで完結させてしまうと、今までのシナリオと同じになってしまうからです。」とjim氏自身がコメントされているように、その部分だけですでに完成しているのです。
前半の文章も決して悪いとは思いません。文章のよしあしではなく、良いものをあわせても全体として良いと思いません。
「世の中には怖い物語と優しい物語がある。」「しかし、なぜか憂鬱な気分もあった。」「本当の悪意に触れたような気がしたからだ」など,リエスが何らかの曖昧な不安を抱えていることは暗示されています。ですが最後の「本当に、暗い。」は冒険者が野生に囚われている、あるいは野生に帰るかもしれないという具体的な不安で、それを感じているのはリエスですが、それは彼女ではなく冒険者の問題なのです。あくまでもリエスが脇役に過ぎない、いえ主役になりきれていない、そういう部分が問題だと思います。

あぁ長い、長すぎます。私のコメントは、言い方を変えてるだけで同じ事を繰り返しているだけのような気もします。もっと簡潔に伝えられればよいのですが。
そろそろ終わりにしようと思います。
最後にもう一度いいますが、一個人の感想です。
私の感想は私の感想です。他の方々とは大きく異なるかもしれませんので、あしからず。

長文ですが

コメントを書いてから再度読み直してみて、言葉足らずなせいで見当違いなことを書いているように見えましたので、補足しようと思ったのですが、茄子さんが返信されていて慌てました。

加えて

>>以前の作品ほどに人気がないのは、恐らく読み手がjimさんに求めるもの、あるいは「jimの作品とはかくがごときものである」という見解が、裏切られたためではないでしょうか。僕にはただそれだけのことに思えます。

この部分は、あまり軽率に過ぎる発言でした。お許しください。

さて、前半部のリエスの話は、「リエスという登場人物を成立させる」という意味で重要だったのだと思います。このような書き方は、小説では、一つの手法として認められていて、謂わば小説家たちの一方の立場を形作っているとも言えると思います。もちろん、だからといって正しいとは限りませんが、少なくとも僕はこの立場にある程度賛成したいのです。

ユゴーの「レ・ミゼラブル」という小説の例をあげますと(この小説は例にしやすいんです)、冒頭から、ミリエル司教という登場人物についての膨大な量の説明が入ります。しかもこれは物語の本筋とほとんど関係がない。ある日彼がどこどこの村へ行って、その土地の方言で説教しましたとか、貧しい人を助けるため、自分のためにはほとんど金を使わず、そのうえ金が足りないと大司教に頼んだら嫌われたとか、そのようなことが長々と書かれているのです。それで満を持してミリエル司教と主人公ジャン・ヴァルジャンが邂逅する場面に入るのですが、これが意外にあっさりと終わってしまいます。では、なぜ、ユゴーはミリエル司教という登場人物のディテールにそれだけこだわったのか。「レ・ミゼラブル」は世界的な傑作ですから、これについては様々な意見があると思いますが、ユゴーが読者に対して、ミリエル司教という存在をより強く、詳細に、意識して欲しかったからなのだと僕は思います。

「匙男」もそういう面の強いシナリオだと僕は考えました(といっても、読んでいるときはそういうことは考えませんでしたが)。それに僕は、ある意味では、そういう書き方に対して免疫を持っておりますので、不自然に感じることもありませんでした。むしろリエスの人物像を想像するのが容易になった分、彼女のちょっとした仕草や、匙男の話に対する感想の一つ一つにリエスという人間の全存在分の重みが感じられ、不思議に説得力が感じられました。

jimさんのうまいところは、「本当に、暗い。」という台詞によって、冒険者とリエスが深い部分で、互いに近づき合うことができないことを感じさせたところにあると思います。この台詞を見て、僕は、「そういうことだったのか。」と納得することができました。それは、「前半部のリエスの描写が、確かに必要だったのだ」というふうに納得させられたということでもあります。もちろんこれは僕の個人的な感想です。僕の中では、この台詞によって、すべてのつじつまが合ったというわけなのです。感じ方は人それぞれ違いますから、「だからどうした」というような感じではあるのですが。

Re: タイトルなし

茄子さん、366191さん、お二人ともコメントありがとうございます。

匙男の話に関して、私もこのお話のポイントは茄子さんの言われるところにあると感じます。ただ、私はもう少し動いたところにポイントがあると思いました。野性に返る不安はもう他のシナリオである程度書いていて(ナイトスイミングなどで)それとはまた違う何かがあると思ったんです。具体的に言うと、普通の人であるリエスという名前の女性が、その何ていうか……ぐちゃぐちゃしたものに触れて、どうなるのかということです。そういうことが書ける部分があるとういう可能性……というか、何かそういう予感です。

なぜ私がそう思うかと考えてみると、『匙男』というものを思いついて、それ(冒険者と匙男)を書くということは簡単なんです。ファンタジーだから。私に何の責任もない部分で完結している、向こうからやってくる物語だからです。でも、リエスを書くことは難しいんです。これは……説明が難しいんですが、とにかくそうなんです。だから彼女にこだわりたいんです。366191さんの書かれていることは、よく私の気をつけてきたことをみ見透かしている……的を射た意見だと思います。作者としては、仕込がばれているってことになるんでしょうけれども。

私は、これがただ匙男の話だったら、公開しなかったと思います。このようなファンタジーは、非公開のものが多いのです。

私は、それでは、匙男を直してみることにします。もっとよくなりそうな方法に思い当たったので試してみます。うまくいけば、発表してみます。だめだったら……まあ、『匙男』というシナリオが失敗作だったということになるでしょう。

茄子さんへ。白亜の城のイベントは仕様です。実は他の方からも意見いただいていたのですが、何年も前に作ったので、忘れているところが多く、直すのが面倒なので、ごめんなさい。

そうですかー。書き直されるのですね。
では、意見は少しでも多いほうが良いのかなと思いますので、私も「匙男」をプレイして思った事を、改めてここに書いてみます。

匙男をプレイして、私が一番おもしろいと感じたのは、プレイヤーと自PCとの乖離です。でも、もしかしたらそこに原因の一つがあるのではという気もしました。
多くの人は、数々の依頼を共にこなしてきた自PCには愛着を覚えていて、それがカードワースの醍醐味の一つだと思うんですが、
匙男ではプレイヤーとPCとの間にあるべきはずの、数々の思い出のご馳走が詰まった皿を、すっと引かれてしまっているように思います。それにプレイヤーは戸惑いを覚えるかもしれません。

シナリオが始まると、まずプレイヤーが全く知らないリエスの話が続きますね。しかも読み進めていると、このプレイヤーの全く知らないリエスは自PCの知り合いであるという。
話が進みやっと自PCが登場します。しかし、jimさんの緻密な文章表現によって彼女はどんどんプレイヤーの知らない存在になって行きます。むしろ一般人のリエスが抱えている不安が、一般人の自分にじわりと染み込んで来ました。
さらに話が進みます。プレイヤーの自分には、清潔で理性的でちょっと神経質なリエスは理解の範疇である「こちら側」、そして何とも得体の知れぬ匙男は「あちら側」の象徴の様に思えてきました。で、そこでさらに不安を覚えます。・・・では、自分のPCは一体どちらの人間なのか?
最後には、リエスの不安を残したまま、何事もなかった様にシナリオは終わり、いつもの宿で当然のように彼女は待機している。しかし、何となくぬるりとした気持ちが残ります。

プレイヤー(自分)の範疇、ひいてはカードワースの範疇だと思っていた自PCが、実はそうではないかも知れないという不安に、しっかり説得力があるからです。私はシナリオを通してそう感じ、そしてそこが面白いと思いました。
それでいくならば、完全な「こっち側」であり、決して「あちら側」に交わらないリエスの視点がないと、ここで表現されている危うい立ち位置の自PCは浮き立たないだろうし、そこを感じれないと自分にとってこのシナリオ自体もこうまで浮き立たないだろうなと思いうのです(すみません)
そして導入部などで戸惑いがあるのかもしれませんが、私は最後までプレイして、リエスとはこの舞台の狂言回しであり、これはあくまで自PCの話であると感じました。
そういえば、原本の資料にあった最後の二行はシナリオではなかったように思いますが、その事で、不安な気持ちがより強調されていると思いました。効果的ですが、戸惑う人には追いうちになるかもしれません。

元々が、カードワースに於いては試み的な性格のシナリオなんだと思います。
試行錯誤されたjimさんの文章力(+全滅マニアの視点)はその試みをやり遂げていると思いますし、連作でないようでいて連作と言いますか、匙男を出すまでのシナリオの数々で十分な「準備」もされていると思うのですが・・・それでも、フロンティアには困難がつき物です。

では、違和感なく、広く匙男(ひいては乖離した自PC)を受け入れられる方法は何かないだろうかな、と考えましたが、これまでのjimさんのシナリオを間をおかずにプレイし続けた後に、匙男に入る事くらいしか思いつきませんでした。
さらなる推敲で、作り手にとっても受け手にとってもさらにより良い物になりますように。

・・・とまあ、これもただの一意見に過ぎません。にぎやかし程度にお納め下されば幸いです。


すいません。全く話は変わりますが。
「コメントレスポンス」わざわざありがとうございました。とりあえずYoutubeでWhite Stripesのライブ動画いくつか見てみました。かっけいーですね。
熱いジャックにクールなメグ。シンプルな構成なのになあ。こいつは久々にヒットしました。Seven Nation Armyが当座のお気に入りですが、色々聞いてみたいと思います。
私は口笛くらいしか吹けませんけど、ギターなどの楽器をやっているといろいろ視点も変わるんだろうなあ。

Re: タイトルなし

バルドラさん、コメントありがとうございます!

あなたは『匙男』というシナリオに私がかけようとした魔術の一端を解き明かしてしまいましたね。

私のそもそもの狙いはまさにここなんですよ! 私が匙男の話を思いついたとき、この魔術をこのシナリオにはかけられる、そういう実感が最初にあったんです。もちろん、一つの感覚だけでシナリオが出来上がるということはまず無いので、他にもいくつか空間を埋めるためのトリックは仕掛けてあるのですが、一番肝の部分を見抜かれてしまいました。

書き直したものが、もっと分かりやすい物になっていることを願います。そして、上手く働かなかった魔術が、今度はよく働いて、読み手の皆さんを世界に引きずり込むことができたらなぁ、と思います。ううむ。

何度も失礼

もうコメントする気はなかったのですが、バルドラ氏のコメントを読んで、考えさせられることが多かったので。
バルドラ氏の観察力には感心させられ、眼から鱗でした。同時にjim氏のこの「魔法」は最初から私にはかからないものであったと、逆に腑に落ちました。と言うのも、私はそもそもPCを「こちら側」だとは思っていませんでしたし、「あちら側」に行ってしまうことがむしろ自然なことのように感じたのです。そういう不安を全く感じなかったことが,私とPCよりもむしろリエスとの間に乖離を生じさせ、それが私の感想につながったのだと思います。つまり私がjim氏の想定する読者の対象外であったわけですが。その辺りを理解せずにコメントしていたため、的外れなことを言っていたかもしれません。
そう思うとこの作品は難しいですね。jim氏の狙いが当たっても(不安を感じる)評価されるとは限らないわけですから。
バルドラ氏とは逆ですが、jim氏の作品を読んでいれば読んでいるほど、PCが「あちら側」にいくことが自然なこととして心構えされてしまうのではないでしょうか。

最後に、改訂版も、複数PCで入ると男性1人でと表示されますよ。

無駄な長文

すごい

バルドラさんから→jimさん→茄子さん のコメントを読みました
なんかものすごく面白い展開になりましたね!

ある意味、茄子さんと僕のコメントが、ちょうど平行線上にあったのが、バルドラさんの登場によって新展開が生じた、という感じでしょうか。

バルドラさんはプレイヤーとPCの乖離について書かれました。実はこれは、僕にとっても、ものすごく意外なものでして、僕はそんなことはこれっぱかしも気づかなかったのです。そしてバルドラさんのコメントを読んだ後に、なぜそのことに気づかなかったのかと考えてみました。というのも、考えれば考えるほどバルドラさんのおっしゃっているとおりに思えて、そのことに気づかなかったことが少しだけ悔しかったのです。

そして気づいたことは、やはり茄子さんがおっしゃったのと同じようなこと、つまりjimさんの作品を読むときの僕は、そもそも少し引き気味で読んでいたということでした。

いつかjimさんは、「作品は孤独に完成しているのではないか」というようなことをおっしゃいました。そしてその言葉はまさしく、jim作品全般を表現するのにぴったりなものであると感じました。

作今のファンタジーの多くはむしろ「こちら側があちら側の世界へ行く」ものがほとんどだという感じます。例えば宮崎駿の「千と千尋の物語」を見ていますと、神隠しに遭っている千尋とシンクロしていくような感覚を覚えていき、そうして僕は千尋の「神隠し」を追体験することになります。しかし一方でjimさんの作品の多くは「孤独に完成している」という印象が強いんです。あちら側にはあちら側のルールや事情があって、僕はまるで他人の箱庭を盗み見ているかのような感じなんです。

僕は「匙男」を、純粋に「リエスと冒険者のやりとり」として読み進めていきました。あちら側の世界で起きている、あちら側の住人によるやりとりです。とは言え、冒険者と比べた場合のリエスは、少なくとも、僕にとって謎めいてはいませんでした。これは、僕とリエスが似ているということではありません。リエスについての記述がごく素朴なものでしたので、「ファンタジー色が薄かった」ということなんです。だからある意味では、リエスはjim作品と読み手の間にある、一つの不確定な要素として存在していたような気が致します。どうやらこの部分が、茄子さんと僕の感じ方の違いなのかもしれません。

さて、僕はどちらかというと、それでも「孤独に完成している」ファンタジーの方が好きだったりします。作品の中に入り込んでしまうのが、少しだけ怖いんですね。やっぱり、僕自身のことについて書かれているものではないんだ、というように思いがちです。もっと小さかった頃は……、 例えば僕はズッコケ三人組が好きだったのですが、それを読んでいるときは本当にあちら側の世界へ行っているようでした。だけれど、いつからか、そういう感覚はあまり良いものではないと感じるようになりました。

さて、jimさんの作品に僕は(jimさん本人のお言葉をお借りして)「孤独に完成している」という烙印を押したのですが、同時に、jimさんの作品を読んでいて面白いのは、その孤独に完成した作品の中に、あるとき、自分がふと落ち込んでしまうことがあるということです。そしてそのギリギリの危険な状態から我に返ると、少しだけ恐ろしくなって、また自分自身に立ち返るために、結局さらに一歩身を引くことになります。だけれども、そのギリギリの危険な状態の記憶がまるでシミのように(ちょっと言い方は悪いのですが)残っていて、それに対して僕は戸惑ってしまうのです。

ボクシングで喩えると、それまで僕とjimさんの作品が互いに牽制し合っていたのが、どちらからと言うでもなくいきなり接近して、激しい打ち合いに発展する。それまでは理性的に、自分という牙城を崩さないよう細心の注意を払っていたのが、いとも簡単に注意が切れてしまって、作品の中にのめり込んでしまうことがある。だけども、それは一瞬だけなんです。そういうのが、jimさんの作品の、本当の面白さだと、僕は勝手に考えちゃってます。

なんか、最初の話とは全然関係ない方向に行ってしまったうえに、無駄に長文になってしまいましたが、「なにこいつ熱くなってんの?」くらいに見ていただければありがたいです。夏なのでごめんなさい。

返信が遅れてしまいました。失礼しました。

書き込みは無礼だなんて思いません。責任を持たれる範囲なら誰でも何でも書き込んでもらって結構ですよ。長文でも一言感想でも、大歓迎です。

さて。茄子さん、366191さん、コメントありがとうございます。

不用意に魔術云々言って後悔してます。あれは、書いてあることは正直な事実なのですが、ここで話し合っていることとは関係がないことでした。バルドラさんの感想にびっくりして勢いで書いてしまったんです。反省してます。

お二人が話されていること、大変面白い話だと思うのですが、私が最も興味ある部分とは若干ポイントが逸れてきてしまったと感じるので、その点について。(身勝手でごめんなさいね。)

バルドラさんがおっしゃっていた感想は『作品と私』という視点だったのだと思います。作品とプレイヤーがどう触れ合ったのかというメタレベルでの話であり、作品自体の出来とは関係がない……というわけでもないのですが、関係が薄い、読者としての観点だと私は思います。私としては、私は確かにバルドラさんが穿ったような視点でもって『匙男』を作っていきましたが、じゃあプレイするときには是非とも全てのプレイヤーにバルドラさんのような姿勢で遊んでもらいたい、と思っているわけではありません。私は相手を上手く傷つけて、印象に残るようなシナリオが作れればそれでよいのです。

正直に言うと、私は作品を作るとき、他の誰かが読んでわかるということは無視しています。考えてもしょうがないからです。私が書きたいことを書きたいように書いています。たまたま、プレイヤーとしての私がプレイヤーであるバルドラさんと同じような感覚になっているというだけだと思います。

それで、最初にここで議論になっていたのは『作品が悪い』ということでしたよね。

私は茄子さんがおっしゃったことは的外れだなんて思っていません。茄子さんは作品の構成がうまくいっていないという指摘でした。私もそう思いました。これは作品の出来に関わる部分だから、私は書き直しました。茄子さんは自分をjimが想定している読者の埒外にあるとおっしゃられていましたが、作品とどう向き合ったかということと、作品の出来が悪いということとはまた別だと私は思います。

私としては単純に『直す前と後で、よくなったか悪くなったか』を聞きたかったです。

私は書き直したバージョンがすごく気に入って、「大成功だ!」というくらいに感じるのですが、私の感想と他の方の感想は往々にして距離があるので、それを知りたいと思うんです。

なんだか勝手な書き方になってしまいました。正直に、かつ、失礼のないように気をつけて書くのは難しいです。

さて。

直したと思っていたバグはまだありましたね。不具合ってなくならないものです。ご指摘ありがとうございます。正式に公開する段になったら、直っていることと思います。
プロフィール

jim

Author:jim
CWシナリオ作者です。どうぞよろしく。

あまり書きたくないんですが、厄介な時代なので。
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