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暗黒魔術師シリーズ

楓さんが新作『praeteritum』をテスト版公開されましたよ。テストプレイは重要ですし、絶対面白いから、よろしかったら皆さんも参加してみてください。

さて。

久しぶりの「遊んだシナリオ」カテゴリの記事ですね。今回取り上げて書かせてもらったのはa-systemさん製作の『暗黒魔術師シリーズ』です。

とにかく面白いので、全部やってください。話はそこから。(いわゆる『批評』ではないのでプレイしたことのない人に向けては書いておりません。)

続きは"read more"をクリックして読めます。

暗黒魔術師シリーズは『ヘイトマシーン』を初作とするa-system様製作の連作シナリオで、三部の本編と、一つの外伝からなっています。公開時期は1999年で、シナリオとしては初期の作品です。

私が最初にこのシナリオを始めたとき、メカやテクノロジーや、巨大企業などが出てきて、CWは中世ファンタジーではないのか!と反感を覚えました。(若かったんですね!!)でも、話を進めていくうちに、どんどん面白くなって、面白ければまあいいや、と思えてきました。そのくらい『話』が力強く飽きさせない、読み手を引っ張る力がある作品です。私はシナリオを見る目が変わってしまいました。

この作品は多分10周くらいやりましたが、私がいつも疑問に思うことがあります。それは「綺麗な女性が出てこない」ことです。

多くのシナリオには綺麗な女性はつき物です。要するにヒロインですね。

私がシナリオを作るときはPCがだいたいその役をやって、私は「美しい女性だ」と思ってPCを描いています。美しく書かれた女性は、シナリオにとって大きな魅力ある部分です。たくましい大男を書いたり、無邪気な子供を書くことと等価です。

でも、このヘイトマシーンシリーズで、ヒロインのプネウマさんはおばさんです。美しい女性だけど、おばさんなのです。ここが不思議でならないんです。もし私がシナリオを書いていくとしたら、このタイミングで思いつくのは若い女性です。年取った人物を中心にすえるなどということは、考えもしないと思います。

「もしかしたらシナリオを作るときに、あらかじめもう大きなストーリーが出来上がっていて、だからプネウマさんはおばさんなんじゃないか。」……それとか、「a-systemさんの作られるシナリオは、お遊び部分もかなりあるけれども、その大部分はハードな、乾いた世界だ。だからそういう世界に若い娘は存在できなかったんじゃないか」などと私の空想は広がるばかりです。現在の私の考えは後者です。特に証拠はないのですが、a-systemさんのシナリオからは映画のにおいがするからです。勘ですけど。……いずれにしても、プネウマさんはおばさんだけど、シナリオ世界の核として素晴らしい働きをしています。

さて。

この作品群の中で、最高のものはどれかというと、意見は二つに分かれるだろうと思います。一つは三部作最後の『king of snake』。そして外伝の『ブルーラインズ』です。

『king of snake』の魅力は、最後の作品ということで、最強の敵との戦いと、シナリオ全体に漂っている終始張り詰めた空気ではないでしょうか。頭から世界に入り込んでいくようなこの緊張感は、他の作品ではなかなか見られない独特さがあります。(冒険者たちはフワフワしてるけど。)私の中では、ストーリーの発想の類型は私が尊敬する楓さんや昇進さんの方法に近いものです。ただ、前述したとおり空気がハードに乾いていて、お二方の柔軟な雰囲気とは一線を画しています。

一方で、『ブルーラインズ』は、少々余裕があります。(外伝だからというのが、おそらく大きな理由でしょう。)かなりゆったりと作られていて、シナリオがぐいっと話に引っ張られているところがありません。一貫してバランスが取れています。……シナリオの出来はもちろん素晴らしいものです。でも、ここでは書かないでおくことにしましょう。プレイしてみれば分かることだから。

それよりも私がこのシナリオに感じる魅力は、このシナリオは骨子こそ暗黒魔術師シリーズのものですが、中身が別の話になっているところです。暗黒魔術師とか古代の遺跡とか黒幕とかいろいろ設定はある。けれど、話のポイントが『人』の周りに集まっているのです。世界が書き割りであり、ただの舞台(すばらしくよくできた舞台ですが)になっていて、その中で人がいろんな感情を持って動いている。そこが素晴らしい。そういう意味で、このシナリオはカードワースの世界をひょいっと飛び越しているように私には見えるのです。カードワースの世界を借りて、話を書き、それが世界を飛び越えているというのは、私がいつもシナリオに対して抱いている理想なんです。もしシナリオがただシナリオで終わってしまったとしたら、それは何かを残したと言えるでしょうか?

加えてもう一つ気になる点を上げておきます。冒険者の話だ、と感じさせる不思議な実感がこのシナリオにあることです。他の三作には、なんだか夢を見ていたようなぼんやりした感覚しか抱かないのだけれども、このシナリオには現実感……というとちょっと違うかもしれないけれど、とにかく不思議な感覚があるのです。冒険者が話に責任を持っているように感じる。どうやってそのような化学反応を起こしているのか、私にはさっぱり分かりません。

全四作の中で、私が最高傑作に挙げるものは、外伝のブルーラインズです。理由は、今述べたとおりです。カードワースの世界を見渡してみても、このような素晴らしいシナリオは指折り数える程度ではないかと思います。

ところで、「『ヘイトマシーン』というのは、ナイン・インチ・ネイルズの『pretty hate machine』がもとネタじゃねぇか?」と睨んでるんだけど、どうなんでしょう? 他のシナリオに謂れがあるのか分からないので、これも空想なんですけどね。

(『シナリオが引っ張られる』というのは、話の推進力が強すぎて作品の視野が狭くなっている現象のことで、私は勝手にそう呼んでいます。カードワースの素晴らしい読み物シナリオ作者が押しなべて持っている特徴に挙げられるでしょう。この部分の強弱は私が製作において気をつけていることのひとつです。)
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