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言葉と思考

なんだか複雑そうなタイトルですけど、普通の話です。私が最近考えていることを整理もかねて書こうと思います。でも完全に結論が出たわけではないので、あてにしないでね。

さて。

少し前に『品格』という言葉が現れて――これは確か『国家の品格』という書籍だったかな――最近でもテレビのコメントなどでよく使われます。この字。とてもきれいでかっこいいです。でも、あいまいです。最初にこの『品格』という言葉を導入した方にしかその重みが分からないものです。

人間が、あることを話そうとするときに、その意味にぴったりと合うような言葉を捜す。そして単語『A』を探し当てる。それを読んだ人間は、書き手の話そうとする内容にぴったりと合った言葉がそこに提示されているので、すうっと内容を理解できる。そこまではすばらしいことです。ですが、読んだ人間は、意味内容から言葉を探し当てるまでの経路が欠落しているので、『A』という言葉の力に左右されやすい。作者にとって『A』はただの記号で、向こう側に作者の見ている豊穣な言葉の世界がある。しかし読者はそれが皆無で世界がまだ貧しく、意味だけが一人歩きしているので、思考がストップしています。そして話すとき。『A』という言葉がどのような世界からきた単語か知らずに、軽々しく使う。例えばカードワースの世界で言えば、『文章力』、『プロット』、『伏線』、『心理描写』などなど。世間なら『自己責任』、『人間力』、『品格』などなど、探すといくらでも出てきます。

本当は話し手は、完全に自分の言葉で話すべきです。しかし、なかなかそれは難しいものです。私もこんなふうに書いてるけどやっぱり『新しい言葉を作り出す』というのは本当に難しく、かなりの割合で輸入した言葉を話しています。悔しいことなんですが、人間には限界があるから仕方がない。ところが、中には輸入した言葉だと自分で気がつかずに、あたかもこれは自分で考えたことなんだ、自分にはちゃんとこの言葉を使えるだけの理論と実践があるんだといわんばかりに伝家の宝刀を振るう人が結構いて、私は絶対あんなふうにはなりたくないなと思っているのです。

とてもよい小説があります。『かわいい女』というアントン・チェーホフの短編です。ちょっと誇張が過ぎるけど参考にはなります。あそこまでの輸入人間はなかなかいませんけどね。
『シナリオの評価でよく使われる単語』という題名の記事なんですが、書いちゃってから書かないほうがよかったなと反省してます。私もすごい文章の使い手というわけではないので、人の文章とかシナリオについてとやかく言うほどの人間じゃないからです。読んで気分悪くされた方あるかもしれませんね。ごめんなさい。私が危惧しているのは『文章力』という言葉が十把一絡げにシナリオの評価で使われているのが気になるということなんです。一見まともな意見のように見えるので、読んだ人が何も考えなくなってしまうと思うんですよ。言葉を輸入してしまうんじゃないか、と。でもうまく書けなかった。考えを書くということとストーリーを書くということは違うけれど、それにしてもやっぱり書くということは難しいですね。
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