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人について

ジャック・ロンドンという人の、『白い牙』という本を少し前に読みました。これは狼と犬との混血であるホワイトファングという犬の話です。『白い牙』は半分が動物の行動の記述で、人間はたぶん半分くらいしか出てきません。珍しいなと思いました。読んでいくと描かれている犬たちがだんだんと人間のように見えてきました。

それを読んでいて、ふと頭を上げて考えたのですが、カードワースのシナリオで人が一人も登場しない(読み物の)シナリオってあまり無いですね。もちろんカードワースに限らず、小説でも漫画でも映画でも、その中で人がいない作品というのは見た事がありません。ここで言う『人』というのは人格を持つ、能動的に動くもののことです。犬であるホワイトファングも、小説内では、考えもするし感じたりもするので、『人』に含まれることと思います。

そこで、もし『人』が存在しなかったら、物語はどんなものになるか、予想してみました。例えば石ころ。石ころがここにある。色はどうか。大きさは? ここにある、というがどこにあるのか。なぜここにあるのか。などと書いていきます(私はだいたいそうやってシナリオを作ってます。)すると、途中で詰まってしまいます。静止している石について書き尽くしてしまって、それ以上動かすことができません。

でも、ここに人を投入するとうまくいきます。例えば、石は部屋の中にあるとして、男が来る。それで、この石はいったい何だと友達に尋ねる。友達はソファに座って書き物をしている。目を上げる。にっこり笑う。それは一昨日妹と川に遊びに行ったときに、面白い形だから拾ってきたんだ。男はちょっと手にとって重さを確かめる。それからもとの場所に戻す。友達に言う。昼飯でも食いに出かけよう。外は寒い。雪が降りそうだ。などなど幾らでも……。描写に人が入っていると、語り口がなめらかになり、物語も広がる。例えばドラマで、波が打ち寄せる砂浜を延々と写していても物語にはならないし、その書き出しにもならないけど、そこに白い馬に乗った松平健が通ると暴れん坊将軍になります。

そういうわけで、物語と人とは密接なつながりがあるように思います。カードワースのシナリオでも、『人』が描かれないシナリオというのは珍しいのではないかと思います。多くの作品は、NPCを中心に話を進めるタイプと、PCをNPC化して話を進めるタイプの二つに分かれると思います。私の場合は……半々くらいですね。

思いつくところでシナリオの面白さに『人』が含まれないのは、Pabit様の『十三の魔女の話』のような戦闘シナリオか……あとは探索物でしょうか。

他にも考えていくと、『人』が多いほど長編になるとか、『人』をPCに担わせるとNPC化するとかいろいろ考えます。興味は尽きない問題です。ううむ。

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